声優オーディションには大きく分けて2つの種類があります。
- 事務所への所属オーディション
- 特定キャラへのキャスティングオーディション
です。
プロ(事務所所属)になればオーディションの意味合いも変わってきますが、声優の卵の方が目にするオーディションの大半が、この2つに分類されます。
もくじ
事務所所属オーディション
事務所所属オーディションのほとんどは「養成所」からの「関連事務所オーディション」となります。
そのため、養成所選びが直接、オーディション選びへと直結します。
誰もが名前を知っている大手養成所であれば特に問題はありません。
問題は、知っている人がほぼいないような事務所の養成所(またはオーディション)です。
ネットが普及したこともあり、人を募る事自体は難しくない世の中です。
その中でも声優業界というのは、需要に対して供給の多さが著しい業界なのです。
つまり声優業界は、「声優になりたいけどなれない」という人がとても多い業界です。
そこに目をつけて、悪徳な事業を展開している企業も少なくありません。
実際にあった悪徳事務所の例
実際に私の知人に、事務所に合格し、合格費用を払い、半年に1回所属料を払って所属しているが、声優としての仕事をしたことがない、いわゆる「自称声優」の女性がいました。
文面からわかる通り、彼女はお金を払っているだけで声優としての活動はしていませんでした。
事務所のHPはありましたが、所属声優はたくさんいるのに、知っているような代表作がある人はおらず、出演作品も「個人営業かな?」と思うラジオへの出演、ドラマCDへの出演でした。
こういった悪徳な事務所に騙されないよう、小さい事務所のオーディションを受ける際は、自衛をすることが大切です。
ポイントは、
- 所属声優に有名な人はいるか?
- 出演作品に自分の知っているような作品名が挙げられているか?
を確認することです。
この二つで大概の怪しい事務所を避けることができます。
もちろん、有名な人が所属していなくともきちんとした事務所もあります。
最近は少なくなりましたが、10年ほど前は「有名な人は一人だけしかいない」という事務所も確かに存在しました。
要は、その事務所はキャスティングオーディションの情報をもらえる正当な事務所だけれど、上手い声優、需要のある声優が一人だった、ということです。
事務所所属オーディションに関しては大手事務所を受けるに越したことはありません。
先に挙げたような「事務所の看板声優」になれるような人材なら高確率で大手事務所は拾ってくれると考えているからです。
大手の声優養成所の評判や比較はおすすめの声優養成所で分析しているので、参考にしてみてください。
キャスティングオーディション
次にキャスティングオーディションですが、こちらは事務所所属オーディションに比べてあまり馴染みがないかもしれません。
実際、アニメのエンドロールを見ていてもわかるように、テレビで放映されているような作品のキャスティングは、有名な声優か大手事務所の新人であることがほとんどです。
たまに大々的に募集している時もありますが、その場合は誰でも知っているような大手事務所がスポンサーとして名前を連ねています。
誰も知らないような作品(主に最近はアプリゲームの傾向)、知らない名前の事務所が主催しているキャスティングオーディションには注意が必要です。
ネット声優は「自分の声を安売り」していることが大半
もちろん、声優という職業は言ってみれば自営業なので、自分の意思で積極的に「ネット声優をやる」というのであれば構いませんが、誰もが「声優さん!」と認めるような声優になりたいのであれば、きちんと「自分の声は商品である」という意識をもっておく必要があります。
キャスティングオーディションのよくある手口としては、
- 無料で〇〇という作品に参加!
- 無料で声優デビュー!
というような謳い文句で、「声優志望者」を募集します。
基本的に、声優は「仕事」なので、無料で声優デビューはともかく、無料で作品参加という話がおかしいのです。
仕事である以上、お金を貰うのが当たり前です。
こういった場合出演料がなかったり、あったとしてもかなり少額だったりします。
業者は手に入れた「音源」をその後、それなりの値段で取引します。
ただ、これに関しては一方的に悪徳とは言いづらいです。
要は、ただの仲介業なだけで、不正をしているわけではないからです。
また、プロでもない素人が「プロと同じ値段で仕事引き受けます!」なんてやっても、「それならプロを使うわ」となるのが目に見えているので、プロと同等のお金がもらえないのも当たり前ではあります。
ただ、この仕組みを知らずにネットで声優を名乗って仕事(っぽいこと)をしていると、声を安い値段で良いように使われ、みなさんが目指すような「有名声優さん」への道が遠のく一方なので注意しましょう。
どんな声優オーディションを受けるべきか?
以上を総合して、
基本的に受けるべき声優オーディションというのは
- 大手養成所の所属オーディション
- 誰もが知っている作品、事務所、会社が企画しているキャスティングオーディション
の2つです。
大手事務所ならとりあえず間違いはないということです。
また、広告の掲載にお金をかけてるようなオーディションも受けて損はありません。
よくある、「無料新人育成オーディション」なんかは原石探しのために主催者側がお金を出しているので、きちんとしたオーディションである可能性が高いです。
広告を出すということは理由はなんにせよ、主催者側がお金を出してまで開催しているオーディションなので、今までお話ししたようなタメにならないオーディションである可能性はかなり低いと思います。(広告掲載前に審査もありますし)
オーディション慣れをすることで、自分本来の力を発揮できるようになる人もいますし、きちんとしたオーディションであることを確認した上で、諦めずに色んなオーディションを受け、夢を掴みにいきましょう!