自分解放とは?なぜ感情をさらけ出さなくてはいけないのか?の記事で、役者として感情を解放しなくてはいけない理由をお話ししました。
簡潔にまとめると、
感情解放とは、外面ではない「役者自身の心が動かされている芝居」をするために欠かせないこと。
そしてそのためには、自分の中の認めたくない感情でも受け止め、芝居に昇華できるようにしなくては、感情の解放はできないということです。
では、感情解放の大切さが分かったところで、実際に感情の解放をしていきましょう。
もくじ
感情の解放は役者にとってカッコいいこと
感情の解放もレッスンを積むことで習得できます。
ただ、人によっては感情の解放ができるまで時間がかかります。
特にプライドが高い人は中々感情の解放ができません。
理由として、かっこ悪い自分を見せたくない、という気持ちがあるからです。
感情の解放とは、要は「人に見せたくない自分自身を見せること」です。
なので、プライドが高い人にとってはできればやりたくない課題だと思います。
ですが、私たちが目指すのは役者です。
役者は、「感情の解放ができる人がカッコいい」のです。
感情の解放をできている人が私たちの目指す「上手い役者」なのです。
感情の解放はカッコいいこと。
これを忘れずに感情解放レッスンを行うようにしていきましょう!
感情解放のための4つのレッスン
では、実際に感情を解放するためのレッスンを行っていきましょう。
自分が解放できていない感情を知る
まず、自分が表現を苦手としている感情を整理しましょう。
これは人によって違います。
よくある例としては、
- 下品な言動をしたくない
- 上品なことを言うのは似合わない
- 失敗をしたくない
- 人前で泣くのはかっこ悪いと思う
といったものが挙げられます。
自分と向き合い、自分の苦手な感情や状況を知りましょう。
自分が「さらけ出したくない」、「こういう人間になりたくない」と思う感情を思いつく限り書き出すことで、自分が解放できていない感情を知ることができます。
苦手な感情を表現してみる
では、苦手な感情を洗い出したら、実際表現してみましょう。
ちなみに、なぜその感情を表現するのが苦手なのかと言うと、その状態を「恥ずかしいこと」だと思っているからです。
- 下品な事を言うのは恥ずかしいこと
- 似合わないのに上品な言動をするのは恥ずかしいこと
- 失敗をするのは恥ずかしいこと
- 人前で泣くのは恥ずかしいこと
こんな感じです。
この感情をまずは、一人で表現、体感してみましょう。
- すごく下品な言動をする。
- すごく上品な言葉遣い、丁寧な動作をする。
- 想像の中で、自分がみんなの前で失敗してる様子を思い浮かべ、疑似体験をする。
- 悔しかったことを思い出して、思いっきり泣いてみる
という風に、まずは一人で表現、体感できるようにしましょう。
そして、感情を表現することは役者にとって恥ずかしいことではない。
こうすることで、上手い表現に近づけるんだと心に刻んで下さい。
仲の良い人の前で恥ずかしい言動をしてみる
次は、仲の良い人の前で自分が恥ずかしいと思っている言動をしてみます。
これは友人関係を崩さないためにも相手に断って行うようにしましょう。
「役者になりたくて、感情解放のリハビリをしているんだ。感情を表現する上で恥ずかしいと思う気持ちを少なくしたいから見てて欲しい!」
みたいな感じで、行うことをオススメします。
役者を目指す仲間同士なら、お互いがさらけ出すと良い刺激になるので、養成所の仲間同士で練習できたら理想的です。
最初はすごく恥ずかしいと思います。
でも、それで良いのです!
そうやって、表現できる感情を増やすことが良い役者への近道です。
役者としてキャラクターの気持ちがわかり、表現できるようになると共に、
舞台上で恥ずかしいと思うことが少なくなれば、挑戦が怖くなくなるというプラスの効果まで生まれるのです。
レッスン中に恥ずかしさを捨て、感情を解放する
最後にレッスン中に恥ずかしさを捨て、感情を解放しましょう。
現実世界であなたの苦手な感情をさらけ出すことは恥ずかしいことかも知れません。
なぜなら、あなたが「こういう人間になりたくない!」と思う理由があるはずだからです。
ですが、私たちは役者を目指していて、同じクラスのメンバーも「役者を目指している人」なのです。
だから、恥ずかしがる必要なんてこれっぽっちもないのです。
役者として、人前で感情の解放をできるようにし、「役者自身の心が動かされている芝居」で見ている人を感動させることのできる役者を目指しましょう。
感情表現の基本がわかったところで、実際に役者としての台本の読み方も知るとより効果的です。
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