準備運動や基礎が終わったところで、いよいよ本格的な発声練習に入っていきましょう!
まずは、キレイな母音の発声を目指します。
母音をキレイに発音できなければ、どの音も明瞭に発音することはできません。
母音をきちんと響かせなければ良い音にはなりえないのです。
母音の響きを意識することによって、声に深みが出て、「良い声」に近づけます。
母音は、全ての日本語の音の基礎です。
つまり、どんな音を出すにしても母音がキレイに出せているかが重要になります。
子音の練習に入る前にまずは、母音をきっちりトレーニングしていきましょう!
母音の練習の基礎
母音の練習をするときに大事なのは、口の開き方です。
口を開く際は、口に力を入れ過ぎないことが大切です。
きちんと母音の発声ができていると、自分で聞いていても「透明感があってキレイな響きのある声が出ているな」と感じることができます。
キレイな響きを感じられないようであれば、口の開き方が間違っている可能性があります。
微調整しながら、キレイな母音を発声できるようにしていきましょう。
まずは下の表の発声順で、音を出して見ましょう。
上記の母音の並びは口がスムーズに動く並びになっています。
そのため、一つの音が響けば、他の音もキレイな響きで発声しやすくなっています。
一つずつ丁寧に発声してみて、口内のどこに響くとキレイな音になるのかを確認してみましょう。
ロングトーンで響きを意識した発声をしよう
一音ずつキレイな発声ができたら、ロングトーンで母音の発声してみましょう。
まず響かせた「あー」の音を出します
- お腹で声を支えられているか?
- 口蓋垂があがっているか?
をチェックし、大丈夫なようであれば、
響きのある声を保ちながら、音を切らず、ロングトーンで発声しましょう。
ポイントは、
- きちんと口の形を意識する事
- 口に力を入れ過ぎない事
です。
「あ」と「え」が混ざったような中途半端な音になっていないか?
響きのある綺麗な音になっているか?
確認しながら発声してください。
慣れていないと、徐々に響きが落ちてしまうことが多いので、
常に「最初に響いていた位置」を意識しながら発声していきましょう。
口の正しい開き方というのは、その人の癖や口の形によるので、自分で微調整することが大切です。
スタッカートで素早く響かせる発声をしよう
ロングトーンで響く母音の発声ができたら、スタッカートで母音を発声していきましょう。
ロングトーンでは、口の開き方が変わっても、常に音を響かせることを意識しました。
スタッカートでは、一瞬で響きのある声を出せるように訓練していきます。
スタッカートでの母音発声もロングトーンの時のような響きのある声を常に意識しましょう。
スタッカートは、ロングトーンの時と違い「一瞬で口の形を変える必要」があります。
ロングトーンで自分の正しい口の形をしっかり覚え、そこに一瞬で持っていけるようにして下さい。
さっそく下の発声順で、スタッカートをやってみましょう。
もちろん、この時も
- 腹で声を支える事
- 口蓋垂をあげる事
を忘れずに行いましょう。
この、ロングトーンとスタッカートの母音練習を行うことで明瞭な発音を身につけることができます。
ロングトーンの時もスタッカートの時も
「音がザラついているな」
「どこかで掠れる感じがするな」
「響きがないな」
と思うようであれば、喉にかかっている可能性が高いです。
ハミングで響きをあげたり、基礎に戻って再度トレーニングをするようにしましょう。
母音の発声は、上手くいけば自分でも音の変化に気がつけるはずです。
良い声を出すために欠かせない母音の発声は欠かせないので、早めにマスターしましょう!
母音の発声がキレイにできるようになったらキレイな子音を発音しましょう。