いきなり発声練習をはじめてしまう人がいますが、まずは準備運動からはじめましょう。
「身体の柔軟性と発声なんて関係があるの?」と思われるかもしれませんが、実はこの2つには密接な関係があります。
腹式呼吸をするにあたって、「リラックスが重要」とお話ししてきました。
このリラックスをするのに実は「柔軟性」が必要になります。
私たちの身体はいわば「楽器」です。
身体という楽器を共鳴させて、音を出しているのです。
その楽器が硬く、緊張している状態だと思うような声が出せません。
また、身体が温まっていない状態で声を出すのも喉に負担がかかって、喉を傷める原因となります。
発声前にストレッチをすることで、
徐々に柔軟性がつき、のびやかな音が出せるようになる上、
身体が温まることで、リラックス効果&喉を傷めにくくなります。
なので、まずはストレッチをし、身体を温め筋肉がリラックスしやすい状態を作りましょう。
発声前の準備運動
流れを覚えれば5分~10分でできるので、発声の前には必ず行うようにしましょう。
首回りの運動
まずは首回りの緊張をほぐしていきましょう。
首回りをほぐすことで、喉がしまりづらくなります。
- 首をゆっくり大きく回す。
- 右に2回、左に2回を3セット
焦らず、ゆっくり首回りをほぐすように行ってください。
- 両手で後頭部を抑える
- 前に10秒、左斜め前に10秒、右斜め前に10秒倒し、首の後ろを伸ばす
- 両手の親指で、あごの下を押し、頭を後ろに反らすのを10秒
どれも痛気持ち良いぐらいの強度でやりましょう。
無理やりやると筋を傷めるので注意してください。
肩の運動
肩の運動で上半身の緊張をほぐしていきましょう。
- 片腕を横に伸ばします
- 伸ばしたまま、大きく腕を回します。
- 上からと下からそれぞれ5回ずつ回します。
腕だけでなく、肩甲骨から回す意識を持ってやりましょう。
終わったら反対の腕のストレッチも行いましょう。
全体と背中の運動
全体と背中を伸ばしましょう。
凝り固まった筋肉がほぐれ、身体の力を抜きやすくなります。
- 指を組んだ状態で、腕を上げ、限界まで背伸びをして伸びをしましょう。
- 伸びをしたまま、前、後ろ、横、斜めなど、色んな方向に伸ばします。
- 色んな方向に延びたら、腕を伸ばしたまま、顔の前に持ってきます。
- それと同時に背中を丸めます。
- 指をほどき、片方の手でもう片方の手首をつかみ斜め前に好きに伸ばしてください。足は曲げてOKです。
このストレッチで背中が伸びているのが感じられると思います。
力を抜くのに有効なので、「なんだか身体がこわばっているな」という時に積極的に行ってみてください。
胸の運動/腰の運動
- 足を肩幅に広げ、腰を落とします。
- 腰に手をあて、胸(腰)を前に突き出します
- 同じ体制のまま今度は、横、後ろ、横、前と続けて行きます。
このとき、足が動かないように注意して下さい。
胸や腰は柔らかくなるまで上手く動かないと思いますが、諦めずに少しずつでも柔らかくしていきましょう。
腰の運動は、同じ要領で、胸が動かないようにしながら腰だけを動かします。
下半身の運動
- アキレスけん伸ばし
- 長座体前屈
- 開脚
を行いましょう。
どれも、無理をしない範囲でやることが大切です。
毎日やることで、どれも柔らかくなりますので、良い声を作るためにも根気よく行っていきましょう!
準備運動が終わったら発声をしていきます。
発声練習の基本!息から声に変化させる