オーディションの対面審査に進むと、自己PRをして下さいと言われることが多くなります。
時間は30秒だったり、1分だったり、3分だったりまちまちですが、オーディションではこの限られた時間の中で、審査員の心を掴まなくてはいけません。
自己PRを考える際のポイントを解説していきます!
もくじ
自己PRでは周りと同じことをしても意味はない!
自己PRでは世界でたった一人の自分だけの良さを出さなくてはいけません。
アニメでもそうです。
それと同じで、自己PRでは自分自身の良さをしっかりとアピールしなくてはいけません。
周りと同じことをしても審査員の印象には残らないのですし、「とりあえず無難なことを話そう」という考えもせっかくのチャンスを逃してしまいます。
オーディションでの自己PRは面倒くさがらず、しっかりと考えておきましょう。
自己PRのNG例
まずは、自己PRのNG例から見て行きます。
歌・モノマネはライバルが多すぎる
私が今まで見てきたオーディションで多かったのは
- 歌
- モノマネ
による自己PRです。
これをやってはいけないということではありませんが、この2つの自己PRは「ライバルが多いので印象に残りづらい」ということを忘れないようにしましょう。
もちろん歌を披露するにしても
- 別言語のキレイな発音で歌える
- ミュージカル並みに歌って踊れる
- 賞を取るレベルに上手い
のであればどんどんアピールすべきです。
モノマネに関しても、「モノマネ芸能人並み」に上手いのであれば一つのアピールポイントになるかも知れません。
ですが、「他よりちょっと上手い」程度ならやめておいた方が賢明です。
もっと上手い人がいるジャンルなので、やるだけ折角のアピール時間が無駄になってしまいます。
応募動機・志望動機を喋るのもNG!
また、応募動機・志望動機と同じことを自己PRで喋る方もいますが、これもやめておきましょう。
審査員の方は書類に目を通していますし、せっかく、対面できたのに書類とまったく同じことを話されても審査員としては、「そんなことは書類を見ればわかる」って話ですよね。
仮に審査員が書類に目を通していないようであれば自己PRでアピールをし、「この子面白そうだから書類も見ておこう」と思われるぐらいでなければいけません。
よくある志望動機を語って、審査員から「おもしろそう」と思われることはありません。
自己PRで応募動機や志望動機と同じことを語るのはやめておきましょう。
その場で判断できないアピールも無意味!
その場でわからないようなことをアピールするのも時間の無駄になってしまいます。
例えば、責任感が強いです!という自己PRは、人としては良いポイントですし、就職活動なら良い回答です。
でも、オーディションでは違います。
責任感がありそう、というのはあなたから滲み出る雰囲気で伝えるポイントですし、今この場で実際「責任感があるか?」なんて判断しようがないのです。
それだと、オーディションの自己PRとしては意味がありません。
その場で判断できないようなことをアピールするのは避けましょう。
自己PRでは実際に目の前でやらなければ伝わらないような良さをアピールする必要があります。
自己PRではオーディションに関係のあることをする
自己PRでは基本的に、そのオーディションに関連する特技を披露するのがベストです。
自己PRでバク転やギター演奏、ダンスといった特技を闇雲に披露する人がいますが、これも場合によります。
確かに対面でアピールできるので、書類では伝わらない特技を見てもらうには良い機会です。
オーディションに関連する自己PRがどうしても思いつかないのであれば、そういった特技を魅せるのも良いと思います。
ですが、できればオーディション内容にあった特技をアピールするようにして下さい。
アイドル声優が多い事務所のオーディションなら「歌と可愛いダンス」でアピールするのはOKです。
ここで、ゴリゴリのHIP-HOPとかは評価が分かれますが、「おもしろい!」と興味を持ってもらえる可能性もあります。
ラジオの仕事が多い事務所のオーディションで「深い眠りに誘われるような声で話せます」といった特技なら審査員の興味を引けるでしょう。
要は自己PRでは「あなたを受からせたら何ができるのか」をアピールしなくてはいけないということを覚えておいてください。
自己PRは「自己分析」から成る「発想力」
自己PRをするにあたって、大事なのは自己分析力と発想力です。
「自分には何ができて、どうしたら声優界で売れる人間になれるのか?」ということをしっかりと把握していれば歌やダンス、楽器といった『特技っぽいもの』を持っていなくても自己PRはできます。
例えば、あなたはお菓子作りが特技だったとしましょう。
正直、審査員の前でお菓子を作り出すわけにはいかないですし、「お菓子作りが得意です」という女子力アピールぐらいしかできなさそうに感じてしまいます。
しかし、「お菓子作り」と「演技」を絡めてみたらどうでしょう?
「お菓子作りが得意です!」
と言うだけなのと、
「お菓子作りが得意です!見ている人が楽しめるお菓子作りをします!・・・」
といってお菓子作りの演技をするのだと、どちらが印象に残りますか?
自分の特技と共に演技力もアピールできる方が断然良いですよね。
また、さきほど例であげたように、アイドル声優のオーディションなら
「歌と踊りを交えて、アイドルとしてお菓子を作ります!」
なら、興味を惹ける可能性が断然高まります。
ラジオのオーディションなら
「聴いている人の想像力が掻き立てられ、作ってみたくなるような、お菓子のレシピを紹介します!」
とアピールするのもありでしょう。
こうすることで自己PRが人と被ることが少なくなり、審査員の印象にも残りやすくなります。
またこの例は、お菓子作りが得意だとアピールしているので、事務所にお菓子系アニメのオファーがあった際、「お菓子作りを特技で披露してた子がいたな」となり、仕事につながる可能性もあります。
しかもこの場合、特技として披露できなさそうな「お菓子作りを別の観点からアピールしている」という点で、「自己プロデュースできる子だ」と思われるかもしれません。
この自己プロデュースができる、ということが声優になるためには実はとても大切なことなのです。
事務所に所属したら、事務所が勝手に仕事を取ってきてくれると思っている人がいますが、そうではありません。
結局は自分で仕事を取りに行かなくていけない世界です。
その中で、自分を客観視し、商品としてどれだけの価値があるのかをアピールできる人が声優として大成します。
その自分のアピール力を審査員に見せつけるのがオーディションでの自己PRなのです。
しっかりと自己分析をし、自分は何ができるのか?を考え、それに演技やその他の得意なことを組み合わせ、自分だけの自己PRを作り上げましょう。
事務所が欲しているのは稼げる人材
夢のない話ですが、事務所が欲しているのは「稼げる人材」です。
だから容姿の良い子の方が得なのです。
可愛いという理由だけで稼いできてくれるからです。
逆に言えば、事務所としては「稼いできてくれれば良い」ので、自己プロデュースして稼いできてくれるのなら容姿がよくなくても構わないのです。
オーディションに受かるためには、どうしたら、自分が声優業界で生き残れるのかを自己分析し、しっかりと自己PRを行うようにしましょう。
自己PRもしっかり決まったら当日の持ち物や注意点を確認しておきましょう。