最後に、「声優アンテナ」についてお話しします。
これまでの、
は、いわゆる「演技」に関するものでしたが、
第4章の「声優アンテナ」は、声優になるため、はたまた声優として食べていくための戦略にあたります。
声優アンテナの張り方
声優アンテナでは、「声優さんの魅力」に関してアンテナを張るようにします。
声優さんの演技だけでなく、
- メディアの露出の仕方
- 写真の撮り方
- インタビューの受け答え
- ラジオでの親近感の湧かせ方
などファンや1視聴者の目線から、
「どうしてこの声優さんに魅力を感じるのか?」を意識して考えるようにします。
そうすることで、
- 今は、どういった声優像が求められているのか?
- どう売り込んでいくことでお客さんの心を掴めるのか?
- 自分が声優として生き残るにはどのポジションを目指すべきか?
- 自分の見た目、声質などから求められているポジションはどこか?
というのが明確になり、自分をプロデュースしやすくなります。
気になった発言などがあれば、ネットでそれに対する反応を探り、
ファンがどういった声優像を求めているかを知るのも、人気商売としてのし上がっていくためには必要になります。
自分の魅力を最大限引きだす
ただし、ここで忘れてはいけないのは
「自分の良さは自分しか持ちえない」という前提があるということです。
例えば、写真の写り方ひとつ取っても、
大切なのは真似をする事ではなく、全体を見て求められているものを把握し、「自分ならどうするか?」を考えることです。
例えば女性なら
- 人気な声優さんのメイクはどういった感じか?
- 何故そういったメイクの人が多いのか?
- 髪型、髪色は?
- 服装はどういったものが好まれるか?
- 露出度は?スカートの丈は?色味は?
- ポーズは?体型は?
- 逆に、皆と方向性が違う女性声優はいるか?
というのを意識して見て考え、
- メイクはナチュラルメイクな人が多い。アイラインがインラインだけの人もたくさんいる。
- ナチュラルメイクは、男性受けが良いから好かれる?
- よく見ると、ナチュラルに見えるだけで、化粧が上手いタイプの女性も多い。
- 髪色は黒髪が多いが、最近は明るい女性も増えている。差別化?
- 服装はふんわりした服装が多い。
- 太ももが露出していたり、チラリズム要素が多い。色味はパステルカラーが多い、顔が華やかに見えるから?
- ポーズはぶりっこポーズが多い。体型は細い人も太めの人もいる。人気な人は、安心感を与えるフォルムの人が多いかも
- 方向性の異なる女性は一定数いる。独自のキャラを確立している。
など、仮説を立て、その中で
自分の良さは、見た目に反して毒舌なところだからそこを売りにしたい。
その分、写真では可愛さを前面に出した方が、ギャップがあって面白いかもしれない。
常に赤リップ、という印象付けも良いかも知れない。
元々顔だちが大人っぽいし、前髪は流す感じでより見た目で大人っぽさ、色っぽさを演出するのはどうだろう?
その分、メディアに出るときは、周りが騒ぐかも知れない。
女性声優に清潔感は必須のようだから、
素材の良いシンプルな服装で臨めば、派手にならず、清潔感があり、イメージを壊さず素敵な役者として見てもらえるかもしれない。
という風に、活躍している声優さん達から読み取れることを自分にプラスし、
視聴者の心を掴む声優を目指しましょう。
自分をプロデュースする事の重要性
声優アンテナを張ることで、声優業界に合った自分をプロデュースすることができます。
マネージャーさんによって考えが違うので一概には言えませんが、
私は、この「自己プロデュース」は、声優として食べていきたいなら必ずすべきだと思っています。
そういうのはマネージャーさんがやるんじゃないの?と思うかも知れませんが、
はじめから1対1で担当してくれる事務所なんてほぼありません。
そんな中で、「マネージャーさんがなんとかしてくれる」というようなおんぶに抱っこの考えの新人声優が、気にかけてもらえるでしょうか?
いるだけで周りが華やかになる容姿だとか、声を持っていれば話は別かもしれませんが、現実的ではありません。
そういった時に、この「自己プロデュース」が生きてくるのです。
マネージャーさんと直接話す機会に
「私は○○な感じを目指していきたいです。」と、進言できれば、マネージャーさんも推しやすくなります。
自分で明確なイメージをもって、仕事に臨んでいると知れば、
詳しい話を聞いてみようかな?と思うかも知れません。
その時に、この声優アンテナで培った自己プロデュース能力を発揮し、
- 何故そういった売り出し方をしたいのか?
- 自分に合っている根拠
- 既存声優との差別化
を話すことができれば、マネージャーさんも一緒に頑張ろうと目をかけてくれるでしょう。
マネージャーさんも「人」ですから、自分で考え、本気で頑張っている人を、応援しよう、後押ししてあげようとなるのは自然な流れです。
的外れな自己プロデュースにならないよう、普段から声優アンテナを張っておくことが大切だと言えます。
演技アンテナ「声優アンテナ」を張ることで、
業界で売れるための自己プロデュースが可能になります。
人気商売は、
まずは「自分を知ってもらう事」が大切です。
マネージャーさんの心を掴み、まずはお客さんに知ってもらうこと。
その後、お客さんに知ってもらい、他の声優との差別化を図り、一個人として認識してもらうことが大切だと言えます。
また、声優になるためには「自分のなりたい声優像」に合った養成所に通うことが基本です。
どんなに自己プロデュースを頑張っても、養成所選びが的外れだと、声優としてデビューすること自体が難しくなります。
「今のままだと声優になれないんじゃないかと不安に思っている」
「どの養成所が自分に合っているかわからない」
という人は、
評判の良い声優養成所【徹底比較】を参考にしていただければと思います。