綺麗な子音までマスターしたら、細かい音の調整を入れて行きましょう。
今回は、母音の無性化についてです。
母音の無声化とは、その名の通り、母音の部分を発音せず、子音のみを発音することです。
ちょっと文字だとわかりづらいと思うので、実際やってみましょう。
「水族館」と発音してみて下さい。
「すいぞくかん」
ではなく、
「すいぞっかん」
のように聞こえませんか?
これが、「子音のみ発音している」状態です。
母音の無声化を行うことで、文章を音に出して読みやすくなり、なめらかに話せるようになります。
ちなみに、母音を無声化は、「関東圏特有」のものです。
関東圏に住んでいる方は、意識せずともマスターしていることが多いのが特徴です。
しかし、関西圏に住んでいる人は、母音を無声化する文化がないので、意識的に学ぶ必要があります。
無声化される音
無声化される音は、「子音が無声音」のものだけです。
無声子音一覧
さ行 (S)
た行 (T)
は行 (H)
ぱ行 (P)
無声子音はこの5行です。
無声化のルールの基本は2点です。
- この5行のいずれかに挟まれた「い」や「う」
ex,北「Kita」 水族館「Suizokukan」 - 語尾にあり、アクセントがついていない「い」や「う」
ex,あります「Atimasu」 ございます「Gozaimasu」
基本のルールはこの2点ですが、母音の無声化には例外が多くあります。
全てを覚えることは不可能なので、無声化に慣れておき、「無声化して欲しい」と言われたらすぐに対応できるようにしましょう。
無声化の練習表
無声化の練習表です。
無声化する音は赤い太字で表示しているので、自分が無声化できているか確認してみて下さい。
作詞「sakusi」学生「gakusei」深い「Hukai」
カラス「karasu」 キツツキ「kitutuki」
息子「musuko」 趣向「syukou」恰幅「kappuku」
母音の無声化が上手くできない人へ
母音の無声化は、ひたすら練習するしかありません。
関西圏の人は無声化していない音をずっと聞いてきたので違和感があるかも知れませんが「息だけの発音をしよう」と心がけて下さい。
無声化をマスターするためのポイントは、
息を前に強く出すことです。
まずは、「深い」という単語で練習してみましょう。
- 口の前に人差し指を立てます
- 「深い」と発音します。
指に息が吹きかかりましたでしょうか?
もし、あまり息がかからないようであれば、上手く無声化できていません。
- 指をローソクに見立てて、息を吹きかける
- 息を吹きかける感覚を掴んだら、もう一度「深い」と発音する
この練習を繰り返し行い、母音が無声化されている感覚を掴みましょう。
他の音でも同じ練習ができますが、「hu」の音が一番、息を感じやすいと思います。
「深い」の無声化に慣れたら他の音の無声化も試してみてください。
無声化を行うことで、滑らかに話せるのと同時に、早口言葉も言いやすくなります。
無声化ができれば、外郎売の
「菊栗、菊栗、三菊栗、あわせて菊栗、六菊栗」も大分言いやすくなるはずです。
滑らかな滑舌のためにも、母音の無声化をマスターしましょう!
母音の無声化を理解したら、次は
鼻濁音について説明していきます。