役作りの大変さ
今までも、何度か役作りの大切さについてお話ししてきました。
役作りの基本。キャラクターを演じるという事
役作りの基本!役を深く知るために作成するサブテキストとは?
役を演じるという事。声優の責任の重さ
ですが、
「役作りの方法はわかったけれど、何だか苦手…」
「正直面倒臭い…」
という人も中にはいるかと思います。
ですが、
「芝居が上手い」=「役作りに情熱を籠めている」という事でもあります。
つまり、声優になりたいと思ったら、まずは役作りに情熱を籠められるようにしなくてはいけません。
そして、役作りを楽しいと思えるかどうかは「自分が得意な事か?」によって変わります。
芝居だけでなく、人間というのは周りより自分が優れている事に対しては大方「楽しい」と思えるものです。
役作りが好きじゃないという事は、「役作りが苦手」という事なのです。
今回は、役作りが苦手な方、もっと役作りの幅を広げたい方の為のお話しをしていきたいと思います。
概要
役作りで大切な技術は「役の言動から内面を想像する事」です。
そして、何事も慣れる事が大切なので、数をこなしましょう。
色んなキャラクターの「言動から内面を想像する」必要があります。
そして、苦手な方は「他の人の解釈、意見を取り入れる」事も大切です。
自分にない引き出しは、どれだけ開けようとしても開きません。
まずは、他の人の意見を取り入れる事で、自身の考え方や捉え方、感じ方など、いわゆる引き出しを増やす事が大切です。
有名作品で題材を探す
まずは、題材探しです。
題材は考察の余地があり、有名な物がベストです。
ぱっと思いつくとこだと、「新世紀エヴァンゲリオン」や「魔法少女まどか☆マギカ」辺りが良いかと思います。
どちらもかなりの人気作品かつ、考察余地がある為、多くの方がネット上で考察や意見を出し合っているのが特徴です。
また、この2作品は「人間の心の動き」に関して、良い意味でも悪い意味でも、かなり繊細に描写されています。
綺麗事だけではなく、人のエゴや欲望、自分勝手さなど、あまり人が表に出したくない様な感情を爆発させているような作品です。
エヴァに関しては、
劇場版 NEON GENESIS EVANGELION - DEATH (TRUE) 2 : Air / まごころを君に [DVD]
が、個人的には人間の深い感情をとことん突き詰めていて、好きです。
基が賛否両論ある作品ですが、アニメ好きな人は、こういう考察余地や、「えっ!?」となるようなものが好きな事が多いです。(コアなファン)
そしてそういった場合、一言の重みが違います。
その「一言の重み」を表現するのが声優なのです。
その為の役作りです。題材選びはしっかりと、学べる物を選ぶようにしましょう。
上記の作品だと難しい、という方は
学生なら学園物のスポーツアニメ。
社会人なら、仕事が題材のアニメ、趣味が似ているアニメなど、自分と近いアニメを題材に選択するのも良いでしょう。
慣れてきたら、上記のような「人のエゴの部分」が多く書かれている作品が、自分解放にも役立ちます。
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自分解放レッスン!感情を解放する方法!
他の人の解釈や考察を読む
一通り視聴し終わり、自分の感想(作品を見た時の感覚)を掴めたら、他の人の解釈や考察を読むようにしましょう。
これは色んな人の意見を見るに越した事はありません。
正解があるというわけではなく、あくまで「こういう解釈、考察もあるのか」という事を認識し、引き出しを増やすためです。
「きっとこの時の行動は、○○の現れだったんだ」
「あの言葉の後でも、咄嗟に手を差し伸べているのだから、言葉と本心は別なはず」
「ここに書かれている文字は、日本語に訳すと△△という意味。製作者の意図がこうなら、ここの気持ちはこう取るのがいいんじゃないか?」
など、多くの意見や解釈に触れるようにしましょう。
役作りにおいて、人の意見というのはとても貴重なものです。
役作りをする上で、頭が固くなりすぎてはいけません。
新しい意見をどんどん吸収する事が大切です。
その人の専門分野や、生活環境、幼少期によって感じる事は様々なのです。
人の解釈や考察を知るという事は、文章を通して「様々な物の見方を知る」という事。
つまり、自分の引き出しを増やす事でもあるのです。
改めて自分の考えをまとめる
色んな解釈や意見、考察を見た所で自分の気持ちを整理しましょう。
情報は取捨選択しなくてはいけません。
それを選択するのは自分自身です。
納得できる事は取り入れ、納得できない事は何故納得できないのかを探っていきます。
役作りにおいて最後に大切なのは「自分とどれだけ向き合えるか」なのです。
他の人から
引き出しを貰い、そこからどう組み立てていくは自分次第なのです。
まとめ
上手い芝居に必要なのは役作りへの情熱。
役作りの情熱に必要なのは、役作りを楽しいと思える気持ち
楽しいと思う為には、「得意」になるのが一番良い。
楽しいと思えず、苦手だと思う理由は「引き出しの少なさ」という訳です。
今回の練習法を行う事で、役作りをする上での引き出しがかなり多くなります。
人の意見を吸収する事によって、今までの凝り固まった考えから抜け出す事ができるでしょう。
役者に大切なのは、情熱と頭の柔軟性です。
いつでも、新鮮な気持ちで色んな事を吸収できると、良い役作り、良い芝居ができるようになりますよ!