中高生の中には「声優になりたい!」と思っていても
- お金がなくて、声優養成所に通えない。
- 親が声優の夢を反対しているから、声優養成所に通えない。
という方も多いのではないでしょうか?
自分で練習するにしても「発声練習は変な癖がつくという噂もあるし…。」と、自主練習をすべきか悩んでいる人も多いことだと思います。
確かに、発声というのは同じ方法で行っても上手くいくかは別問題ですし、間違った発声法をしてしまうと変な癖がついてしまうのは本当です。
当サイトでも、まずは声優養成所に通って発声法を学ぶことをオススメしています。
これは、誰しも生まれてから何十年も自分の喋りやすいように発声してきているので、自分自身では「自分の発声方法の何が問題か」に気づけないことが多いからです。
例えば、前に声を飛ばし過ぎている人と、後ろに引きすぎている人だと「声を出す際の意識すべきこと」が変わってきますが、喋っている本人は自分が前に飛ばしすぎているのか、後ろに引きすぎているのか自分では気づけません。
当サイトの発声法は、なるべく初心者でも間違いなくできるように書いていますが、実際にサイトにきて下さっている方の声を聴けるわけではありませんので、人によっては声優養成所やボイトレでの調整が必要になります。
こういった理由から声優の基本と言われる発声に関しては独自の方法で練習するのはオススメできません。
しかし、声優になる!と決めた方は、「何かをしたい!!」と気持ちがはやるものですよね。
今回はお金がなくてもできる、声優志望者さんがやるべきことをまとめたいと思います。
お金がなくてもできること
お金がなくてもできる代表的な練習は、
- 腹式呼吸
- 読書
- 役作り
の3つです。
「何だ、そんな当たり前のことか」なんて思わないでくださいね。
この3つは、やるべきだとわかっているのにやらない人が多い練習です。
なのでこの3つにきちんと取り組めば周りとの差がつけられることは間違いありません。
本気で声優を目指しているのなら、どんな練習にせよ数をこなすことが大切です。
そしてこの3つはどれも一朝一夕でどうこうできるものではありません。
養成所に通えない、今だからやるべき3つのことです。
詳しく解説していきます。
腹式呼吸
呼吸も発声同様、生まれてから無意識に行っているものです。
つまり、それだけ今までのやり方を変えるのは難しいことなのです。
実際、腹式呼吸をすること自体はやり方さえ知ってしてしまえば難しくありません。
ですが、「普段から腹式呼吸で喋るようにする」には、かなりの意識と時間がかかります。
つまり、声優養成所に通う前に身体に腹式呼吸を覚えさせるに、越したことはないのです。
養成所がはじまり、腹式呼吸をしっかり時間をかけてやるのなんて、最初の1か月くらいです。
そこを過ぎると「腹式呼吸はできていて当たり前」というスタンスでレッスンはどんどん進みます。
腹式呼吸は役者の基本中の基本なので、どんなに演技が上手くても「腹式呼吸で喋れていない」というだけで、講師からの評価は低くなると考えて良いです。
今のうちに腹式呼吸について理解を深め、普段から意識し声優養成所に通う前にマスターしておくことが大切です。
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読書
皆さんは、月に何冊の本を読んでいますか?
本の厚みにもよりますが、学生であれば、月に10冊は読んでおきたいところです。
読書は、ライトノベルから文学作品まで幅広く触れるに越したことはありません。
読書は、本を買わずとも「図書館」で借りればいくらでも無料で読むことができます。
読書に関しては、お伝えしたいことが多々あるので、次の項目で詳しく触れたいと思います。
役作り
役作りはやればやるだけ、上手くなっていきます。
また、役作りの上手さは読書量に比例するといっても過言ではありません。
なぜなら、読書の心髄はどれだけその情景に入り込めるかにあるからです。
その場に入り込めていれば、各々の役の気持ちがリアルに感じられるはずです。
それが、役作りの上手さに繋がります。
本をたくさん読み「演じてみたい!」と思ったキャラクターのサブテキストを作り、役作りを楽しみましょう。
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読書は思っている以上に大切
改めて、読書の大切さに触れたいと思います。
読書は、図書館で借りれば無料でできる、最高の芝居上達法です。
本を読んでいる人と読んでいない人の違いというのは、養成所でも明確になります。
まず、本を読んでいない人というのは漢字に弱い人が多く、初見の原稿を読めないことが多いです。
電子辞書を持っていれば調べる事もできますが、あまりに読めない漢字が多いようでは「常識がない」と思われてしまいます。
また、昨今は声優ブームもあり「アニメが好きだから声優になりたい!」という人が増えています。
これを否定する気はありませんが、アニメが好き、と芝居が好き、は全くの別物です。
アニメは絵があってこそのアニメです。
実際アニメを見ていてキャラクターの表情から、感情を読み取るのは簡単です。
アニメーターさんの努力の賜物です。
なにが言いたいかというと、アニメしか好きじゃない人は「文章から読み取る」ことが苦手な人が多いということです。
こういった人は本から読み取るという行為に慣れていないので、養成所で台本を渡されても、心に残る芝居ができないのです。
台本は小説以上に、役者の想像力が試されます。
ト書きがあるといっても、小説のように細かな状況描写はしてくれません。
だからこそ普段から小説を読み、自分の見識を高めなければいけません。
- 台本の会話のやり取り、ト書きの情報から、自分がどこにいて、そこがどんな雰囲気なのか?
- そこに立っていたら、どんな気持ちになるのか?
- 自分の相手への感情は?どういった流れからその感情が起こったのか?
など、役者は自分の持っている知識や、経験から作品を作り上げなくてはいけないのです。
見識を高めるために読書ほど良いものはありません。
また、今のうちに読書をしておくメリットは他にもあります。
養成所に入った後は
- 台本の暗記
- 課題の作成
- バイト
などに時間を取られ、読書をする時間が取れなくなります。
ですので、今の声優養成所に通っていない段階で読書量を増やし、自分の中にある世界を広げておく必要があるのです。
いまのうちに台本を読んだときに、その場をすぐに想像し表現できる役者になっておくのです。
読書量が増えると、全てがリアルに感じられ、小説を読むことがかなり楽しく感じられるようになるはずです。
そのうち「このキャラクター、自分ならこう演じるな」というのが出てくるでしょう。
役者は、何より演じたいという気持ちが先行すべきです。
いまのうちに本をたくさん読み、小説のリアルを感じられるようになりましょう。
まとめ
養成所に通えない今だからこそ、
- 腹式呼吸
- 読書
- 役作り
の3つに時間をたくさん費やせるはずです。
そして、こういったことを日々積み重ねていけば、3年程度の遅れはいくらでも取り戻せます。
役者に大切なのは、芝居の引き出しです。
本気の下積みとはこういったものです。
学生さんは養成所に通わなきゃ!と焦る前に自分の見識を高め、養成所に通ったときに周りに「知っている世界の広さ」で差をつけられるようにしましょう!